【統計】加重平均、幾何平均、調和平均
加重平均
加重平均とは、同じ値をとるデータが複数ある場合に重み付けをして平均をとる方法で、意味合いとしては算術平均と同じです。
人数 | 平均点 | |
---|---|---|
A高校 | 150 | 80 |
B高校 | 200 | 65 |
C高校 | 300 | 50 |
上表のような3校の平均点から全体の平均点を求める場合、各高校の人数が異なりますので、$\cfrac{80 + 65 + 50}{3} = 65 点$ とは出来ません。
平均点は人数を加味して以下のように計算します。
$\cfrac{150 \times 80 + 200 \times 65 + 300 \times 50}{150 + 200 + 300} = 60 点$
幾何平均
幾何平均は以下の式で求めます。
幾何平均 $\overline{X}=\sqrt[n]{X_{1} \times X_{2} \times \cdot\cdot\cdot \times X_{n}}$
成長率など比率で変化するもの平均を求める場合に使います。
例えば、ある株価のパフォーマンスが過去3年間で10%、-5%、10%と変動した場合、1年で平均成長率を算出することを考えます。
$\sqrt[3]{1.10 \times 0.95 \times 1.10} = 1.048$
1年あたりの成長率は4.8%となります。
調和平均
調和平均は主に速度を求めるときに使います。
$\cfrac{1}{\overline{X}} = \cfrac{1}{n}\left(\cfrac{1}{X_{1}}+\cfrac{1}{X_{2}}+\cdot\cdot\cdot+\cfrac{1}{X_{n}}\right)$
この式を変形すると、
$\overline{X} = \cfrac{n}{\cfrac{1}{X_{1}}+\cfrac{1}{X_{2}}+\cdot\cdot\cdot+\cfrac{1}{X_{n}}}$
例えば、あるバスが行きは速度60km/h、帰りは速度40km/hで走行した場合、この平均速度は50km/hではありません。
$\cfrac{2}{\cfrac{1}{60}+\cfrac{1}{40}} = 48 km/h$
片道 d (m}とおいて、以下のようにしても同じです。
$\cfrac{行き返りの距離}{行きにかかった時間 + 帰りにかかった時間} = \cfrac{2d}{\frac{d}{60}+{\frac{d}{40}}} = 48 km/h$